9月 10th, 2011のアーカイブ
BUILD での注目点
BUILD 直前ですね。
ということで、先週あたり、色々と「BUILD での注目キーワード」みたいなまとめ記事が色々出たわけですが。
- Windows 8: What we know so far
- Ten watchwords for Microsoft’s Windows 8 conference
- Microsoft Build: Developer topics to watch
これらを荒く日本語でまとめてみようかと。
(そういや、超前倒しで IS12T が発売されてるものの、本来は Windows Phone 7.5 も BUILD 近辺でリリースのはずよなぁ。)
Windows 8: 今までにわかっていること
ARM-based チップセットのサポート
かなり初期から言われていたわけですが、ARM サポートが入ります。あと、システム オン チップのサポートが入ります。つまるところ、小型軽量タブレット、車載コンピューター、テレビなどへの組み込みが期待されます。
新しい“Immersive” Metro スタイル UI
スタート スクリーンが Metro スタイル(Windows Phone 7 と同系統の、タイルを基調とした UI)になるそうで。タブレットなどのタッチが基本のデバイス向け。
既存のデスクトップと両方が提供されていて、既存アプリは既存デスクトップ上で動くそうです。「どうして2重に UI を用意するのか?」というと、タブレットからのリモート デスクトップ接続とかを想定しているそうで。
新しい UI の方を “Immersive” と呼ぶそうです。新しい Windows API にも Windwos.UI.Immersive っていう名前空間があるようです。単語の意味的には「没入型」。そのまま横文字でイマーシブって言う方がいいのかな?
既存デスクトップでも、スタート メニューとかのボタンのデザインは Metro 的なフラットなデザインになる模様。角丸、立体、半透明が飽きられて、一周回ってシンプルに。
Internet Explorer 10
標準で10。
ブラウザー自体は 9 の延長で、HTML 5 対応の強化が主なはず。
それよりは、“Immersive” スタート スクリーンから HTML5 ページに直行(見た目上、ネイティブ アプリと HTML5 アプリに区別ない)できるとか、HTML5 側から Windows API 触りやすくしてあるとか、HTML5 が Windows 8 アプリ開発手段の一部に組み込まれるという辺りが注目点。
Windows Explorer がリボン UI に
リボンには賛否両論あるものの、初心者向けにはやっぱり「見える位置にボタンがないといけない」ようで。MS Office も、なんだかんだ言ってそれなりに 2007、2010 に入れ替わっていますし。
ただ、ディスプレイが横長化してる今、作業領域の縦幅が縮まるのがうっとおしいという問題は認識しているようで、リボン UI を付ける代わりに、ヘッダー・フッターの類を横に移して、作業領域の縦幅は増やしたそうです。
ファイル コピー/移動の速度、UI 改善
非同期に、いくつものファイルを同時に、それも1個10分以上かかるようなコピーをする人、思った以上に多いそうで。
複数のコピーを行った時のパフォーマンスが改善したのと、コピー中の進捗表示 UI が見やすくなりました。
標準で VHD と ISO イメージのマウントに対応
API 的には Windows 7 にも機能は付いているようですが。仮想ドライブ アプリ販売者への配慮か、Explorer 上でマウントする機能は付けておらず。
MSDN サブスクリプションとかで、アプリを ISO イメージで配るくせに。
Windows 8 ではついに標準でマウント可能に。
Hypter-V 搭載
メモリ 4GB 必要だそうですが(最近の機種だと当たり前のように積んでますが)、ついにクライアント OS でも Hyper-V が利用可能に。
32ビット OS も64ビット OS もインストール化。仮想マシンに対する割り当てメモリ量を動的に変更出来たり。仮想マシンが直接物理マシンのリソースにアクセスできるので高速。メモリ 4GB 環境でも、2・3個の仮想マシンは立ち上げ可能。
AppX パッケージ
Windows Phone 7 の xap ファイルのような、アプリのパッケージ化・配布手段を提供。
Windows Phone 7 の xap (Silverlight か XNA、いずれにせよ、.NET アプリ)と違って、ネイティブ アプリや HTML 5 ベースのアプリもパッケージ化可能。
【真偽不明】Windows Phone 7 アプリはそのまま Windows 8 で動くというような話もあり。
【リーク情報】Windows App Store
多分、そのための AppX パッケージ。
まあ、Windows Phone 7 でマーケットプレースやってるわけで(あれ自体も、Xbox Live マーケットプレースの延長)。
物理メディア通してパッケージ売りする時代でもないですしねぇ。
【リーク情報】 “Protogon” ファイル システム
データベース的な、トランザクション、行・テーブルなどの概念を NTFS 上で行うようなファイル システムっぽい。
一度お蔵入りした WinFS(Vista のとき、昔同じようなことしようとしてて、結局辞めた)の再来。WinFS は NTFS を置き換える勢いで作ろうとしてて、パフォーマンス的な問題から失敗してたけども…
【リーク情報】 Windows Live Online ID と、クラウドを使った設定の同期
OS のユーザー設定の類をクラウド使って複数マシンで同期可能に。
Windows Phone 7 でもそうですけど、Window Live ID を Windows 8 に紐づけて使うことになりそう。
まあ、このご時世、当たり前といえば当たり前。
【リーク情報】 History Vault バックアップ
OS の状態を、任意の時点でバックアップを取って、その状態に復帰できるみたい。
色々とあったバックアップの仕組みを統合、使いやすい UI 付けたもの。
他
- USB 3.0 標準サポート
- Dolby サラウンドに OS レベルで対応するのやめる(Dolby が OEM メーカーに直接提供という形態に変更)
- Media Center 版あり。ただし、初期リリース時のラインナップにはなく、後から。
- Xbox LIVE 搭載
- PowerShell 3.0 搭載
- 【リーク情報】マルチ モニター対応の改善(タスク バーとかが2画面に渡れる)
- 【うわさ話】 “Chatter” (標準搭載のビデオ チャット機能?)
- 【リーク情報】システム リセット(工場出荷状態に戻す機能)
【この記事の後で出た公式情報】ブート高速化
「電源オフ」を選んでも、OS カーネルの使ってるメモリをハイバネーションすることで、3~7割起動が高速になるとか。
OS の使ってるメモリだけなので、アプリまで含んだハイバネーションよりはずいぶんデータ量が少ないし、ハイバネーションなので通電切っても平気。
従来の完全再起動もオプションで選択可能。
BUILD で外せない 10 のキーワード
(いくつかは上記と被るものの)
AppX
アプリのパッケージ化・配布の新手法。
Windows Phone 7 のパッケージの延長にあるもので、理論上は Windows Phone 7 のアプリが Windows 8 で動いてもおかしくない。(けど、実際にどっちでも動くアプリができるのは Windows Phone 8 世代でかも?)
で、Windows 8 にも Windows App Store が付くわけですが、こちらも Windows Phone 7 のマーケットプレースの延長っぽい。
Jupiter
新 UI API。
XAML ベース、つまるところ、WPF 風。WPF や Silverlight との違いは
- ネイティブ
- 基本中の基本となる層だけ
ネイティブ アプリでも、WPF 的な、GPU を使った描画や、いろんなメディアを同じモデルで利用するのができるように。
詳細分からないものの、WPF や Silverlight はこれの上に載ることになる?
UI 以外にも、Windows API 自体がモダンな構造で書き直されてるみたいで、windows.ui.directui とかの名前空間が付いてたりするみたい。WinMD っていう型システム/メタデータ(COM の再設計?)を持っているようで、.NET との連携も強化(というか、.NET 側からは普通に .NET の型に見える仕組み)付き。
MinWin
Windows 8 の、最小限の機能だけに絞ったコア部分。Hyper-V 向け?
全部で 20MB 程度に収まるとか。
Modern
(上記の “Immersive” のことっぽい)
Metro 風、タイル ベースの UI。AppX パッケージ化が必須っぽい。
Protogon
データベース的な、トランザクション、カーソル、行・テーブルとかのコンセプトを持つファイル システム。
RedHawk
「マネージ コードの新しい実行環境」「軽量で、オーバーヘッドを懸念する開発者にアピール」とのことらしいけども、具体的な記述なし。
低フットプリント機器向けの別系統 CLR? てか、Windows Phone 7 に積んでる奴(.NET Compact Framework の延長)を Windows 8 の方にも載せる(つまるところ、Windows Phone 7 アプリが動く)だけだったりして?
それとも、Client Profile よりもさらに絞った最小セットの CLR? 「今、CLR が GUI べったりすぎるせいで、Windows Server Core で PowerShell が使えず困ってる、GUI 部分を分離したい」とかいう話もあったはずで。
Silverlight
まあ、先週、5 の RC 版が出たわけですが。
気になるところは、“Immersive” アプリを Silverlight で書けるのかとか、Windows Phone 7 と Windows 8 の両方で動くアプリは書けるのかとか。
Trident
Internet Explorer 10 の新描画エンジン。
Tweet@rama
標準で twitter クライアントが入ってるっぽい?
(単なるデモ アプリだった可能性あり)
UEFI
Unified Extensible Firmware Interface。PC BIOS ファームウェアの置き換えとなる仕組み。
BUILD: 開発者的な見どころ
Visual Studio 2012
(まだ、2012っていう具体的な年号付けてる発表皆無のはずだけど)
公式に言われていることだと、「アプリケーション ライフサイクル管理(ALM)機能を強化します」。とはいえ、詳細はまだ何もなく、BUILD 待ち状態。
あと、グラフィック開発者向けの機能強化が盛り込まれるとのこと。(Gamefest での発表に基づいてるっぽいけど、なんのことだろ?C++ に GPU 利用するための拡張が入ることかな?これだと、GPGPU にも使えるんで、別にグラフィック開発に限らないのだけども。)
Visual C++ Next
ここ数年、.NET の陰に隠れて不遇だった C++ が少し復権する予定。
C++ 12(0x 改め、12)対応とか、GPU 対応拡張とか、ちゃんと C++/CLI で IntelliSense 聞いたりとか、エディターが C#/VB と比べるとかなり低機能だったのがずいぶんマシになったりとか。
Visual Studio LightSwitch
製品化したてほやほやのこの製品ですが。
Windows 8 (や、その後)にどう対応していくかとかの話題出るかな? LightSwitch は Silverlight を使ってるんで、Silverlight の先行きにも関わるか。
Expression
HTML5 への対応を進めているわけですが、Expression の方も HTML5 への舵きりするのかな?
それか、Web 開発は WebMatrix とかにお任せ?
ASP.NET
まあ、ASP.NET がらみは、情報も頻繁に公開されてるし、NuGet で小出しに最新版提供しているものの。
最近の話題だと、Web Forms のデータ バインディングに型指定入れることで IntelliSense が効くようにするとか。
この辺りの話題、BUILD でも話すかな?
.NET 4.5
リーク情報(リークした Windows 8 OS イメージの解析)によれば、Windows 8 に搭載される .NET Framework のバージョンは 4.5 のようです。
聞き及んでるリーク情報によれば、Task.GetAwaiter とかは入っているようなので、C# 5.0 も Windows 8 標準搭載か。あと、System.Threading.Tasks.Dataflow も入っているようで。
クラウド開発
まあ、Azure がらみのあの更新ペースを見ていればもうねぇ。BUILD でも確実に色々と出てきそうな。
Scott Guthrie が Azure チームに移ったというのもあり。